6/9(木)視察第2日目、宮城県仙台市→石巻市の被災地を視察してきました。
■ 仙台市
仙台市の被災状況、そして仙台市震災復興計画素案として、仙台市震災復興ビジョンを本年5月に独自で策定されました。この復興計画について勉強させて頂きました。
※5/1に仙台市震災復興本部(震災復興室)を立ち上げています。
●仙台市における被害の特徴は・・・
◆東部沿岸地域における津波被害・・・
浸水被害・農地被害(米どころ)・産業施設の損壊、そして、ガス局や下水道施設の損壊、仙台港や仙台空港の損壊※大阪と異なりガス供給は仙台市(公共)が直営で実施しています。
◆丘陵部地域における宅地被害・・・地滑りが発生
人的被害(6月7日現在) 死者 704名
行方不明者 180名
負傷者 2,273名
建物被害(6月5日現在) 全壊 12,155棟
大規模半壊 4,565棟
半壊・一部損壊 23,581棟
市内の被害総額 被害推計額 約7,363億円
●市有施設関係 約3,468億円
●住宅・宅地 約1,228億円
●農林水産業関係 約510億円
●商工業関係 約2,135億円
。。。一言メモ。。。
3.11東日本大震災で、仙台市海岸部(東部)は津波被害が甚大であった。それ以上に大きな被害に繋がった原因は、最大余震(4月7日 23時32分頃)マグネチュード7.1の宮城県沖地震だったそうです。3月12日時点で、人口の1/10に当たる10,5947人が避難所(約270か所)へ避難されていました。現在は、(6月7日時点)1,310名(16ヶ所の避難所)が避難されている状況となっています。仙台市を南北に走る仙台東部道路は嵩上げされた幹線道路で、津波被害はここで食い止められたそうです。これから東部地域の街づくり、農業の再生、海岸公園再整備(海岸防災林)、仙台港周辺地域の再生など仙台市災害復興ビジョンに基づき(H27年度までの計画)生活再建に向けて動き出します。当面の問題として、やはりガレキ撤去、雇用創出が重要課題との事でした。
≪ 参 考 資 料 ≫
仙台市震災復興ビジョン
http://bit.ly/iP8AeN ←クリックして下さい。
※ 関係者の皆さま、大変お世話になり有り難うございました。
■ 石巻市・・・
人口 162,822人 60,928世帯 (H23年2月現在)
死者 2,813人 避難者 11,932人 118ヶ所・避難所 (4月20日現在)
行方不明者 2,770人 (4月4日現在)
●大阪市から石巻市への災害支援は、第12次隊の派遣となっており
派遣延人員は約250名となっています。
ゴミ収集運搬、瓦礫運搬などを環境局で車両を持ち込み支援を行っています。
この度の石巻市視察にご協力頂きました
大阪市環境局に心より感謝申し上げます。
● 石巻臨港貨物線(石巻港駅付近)、写真奥の建物が日本製紙です。
石巻市にある日本製紙は海岸沿いにあり津波の被害を直撃。
懸命の復旧作業が続いています。
JR石巻線の一部が開通していますが全線復旧にはまだまだ時間が必要です。
石巻臨港貨物線の復旧に着手できていません。
自衛隊による捜索作業が行われており、立ち入り禁止となっています。
石巻女川線(写真奥が女川です)
水産加工の地域も壊滅状態です。
復旧作業もこれからの地域が多く、沿岸部や旧北上川沿いでは大震災の影響で地盤沈下が発生。潮が満ちてくると海水で水没する(冠水被害)地域があります。
。。。一言メモ。。。
この度、被災地を視察をした岩手県、宮城県の各市町村で災害復興計画(案)をまとめる時期に来ています。しかし、政府の2次補正予算の見通しが立たず、各市町村の災害復興計画策定に支障をきたしています。先の見通しが立たない事、そしてどこまで国が保障するのかも明確にしない、なっていない。各市町村の復興戦略が立てれない状況です。地域によってかなりの差があり各市町村に任せる部分も必要です。そのためには、復興支援への国の決定機関が必要です。 東北の被災地復興に総力を挙げ、思いきった復旧・復興支援の取組みを進めなければなりません。 住民の生命、生活を守るために!